2016年2月2日火曜日

「ジャパン」はなぜ負けるのか─経済学が解明するサッカーの不条理

「ジャパン」はなぜ負けるのか─経済学が解明するサッカーの不条理
野球の「マネーボール」に影響を受けて書かれた本。
「経済学」とあるが、経済学や社会学で用いられるような統計的手法を使用してサッカーを分析している。「ジャパン」はなぜ負けるのか、と挑発的なタイトルは付いているが日本を小馬鹿にしたり批判したりする内容ではなく、分析上はわりあいポジティブなもので、日本は現状通りの勝率に収まっており今後対策をとれば改善も可能というものだった。

国の経済状態や人口、サッカー人口を比較すると日本は非常に高いポテンシャルを持っている。こういった指標で国々を比較するとわりあい有効にそれぞれの国の戦績を予想できる。しかし人口や経済規模で予想されるより良い戦績を上げている国がある。それが北欧の国々である。そういった国々の戦績をうまく説明出来る指標がある。それが歴史上これまでの西欧諸国同士での試合数である。「西欧はサッカー文化の中心」で、その中で最新の技術に触れることが重要であり、試合をしてそれを学び合うことで戦績が上がっていくという。
なので、日本は今後はもっと西欧諸国との試合数を増やしていくことで成績を上げられるのではないかという主張だった。
これはなるほどと思わせるものだったし、これまでの代表監督が繰り返し「強豪国との試合」を主張していたこととも合致していて面白いデータの見方だと思った。

本全体としては持って回った言い回しが多くって、読むのがだるい。もっとシンプルにデータの整理を紹介して、面白い意外な結果をみせてくれればよかった。そのせいで分量がすごく多くなってしまって言いたいことがうまく読み取れない。

あと、ヒディングのことを褒めすぎw

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